HTML基本ガイド:初心者に易しいステップバイステップ

目次

1. HTMLとは?

HTMLとは、Hyper Text Markup Languageの略で、ウェブページを作り出すための「言語」の一種です。ウェブページ上で文字や画像、動画などを表示するためにはHTMLが不可欠となります。

1.1. HTMLの定義

HTMLは、その名の通りマークアップ言語と呼ばれるものの一種です。コンテンツとその構造を定義するための「タグ」を使用します。タグは「< >」で囲まれた短いコードで、文書の各部分が何を意味するかをブラウザに示します。たとえば、「

」というタグを使うと一つの段落を作ることができ、また「

」を使うと最上位の見出しを作ることができます。

1.2. HTMLがWEBでなぜ重要なのか

HTMLがなければ、ウェブページはただのテキストファイルにすぎません。しかし、HTMLを使用すれば、そのテキストファイルに構造を加えることができます。セクションや見出し、リンクや画像などを配置し、そのすべての部分がどのように関連しているかを定義することができます。また、HTMLはウェブ上の全情報をつなげる役割も果たします。他のウェブページへのリンクを含めることができ、それによりウェブという巨大な情報のネットワークを形成することが可能となります。これらがHTMLがWEBでなぜ重要なのかを示しています。

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2. HTMLの基本構造

ウェブページを構成するHTMLは特有の組み立て方があります。明確な構造を理解し、マスターすることで、より効率的にウェブページを制作することが可能となります。

2.1. ドキュメントタイプ宣言

まず、HTML文書は、ページの一番上にと書いて始まります。これはドキュメントタイプ宣言と呼ばれ、これによりブラウザはこのページがHTML5で書かれたものであることを認識します。新しいHTML5の機能を利用するためには、このドキュメントタイプ宣言が必要不可欠となります。

2.2. HTML要素

次に、HTML要素は開始タグと終了タグで囲まれた内容全体を指し、これがウェブページ全体を形成します。開始タグは、例えば

などです。それぞれのタグは特定の内容や機能を決定します。終了タグは斜線、つまり</>を含むもので、開始タグと終了タグで囲まれた中の内容がそのタグの結果として表示されます。

2.3. Head要素とBody要素

HTML要素の内部には、主に二つの要素、つまりとが存在します。Head要素内にはページに関するメタ情報が含まれます。これらはページタイトルや文字コード、スタイルシートなどのリンク、スクリプトなどです。

一方、body要素内は、実際にウェブページ上でユーザーに表示されるすべての内容を含みます。これには、テキストや画像、リンク、フォームなどがあります。ウェブページを作成する際には、このbody要素の中に具体的なコンテンツを追加していくことになります。

3. HTMLの基本的なタグ

ウェブページの構造を作り出すのがHTMLのタグです。これらがなければ、ただの平文字しか表示できないウェブページとなってしまいます。ここでは、特に基本的で重要なタグをいくつかピックアップして解説していきましょう。

3.1. ヘッダータグ

<h1>から<h6>までのタグがヘッダータグです。これらは見出しを作るためのもので、数字が大きくなるほど見出しの論理的なレベルが下がります。たとえば、記事の大見出しには<h1>を、その小見出しには<h2>を使います。このタグはSEOにも重要で、特に<h1>はページのメインのトピックを示すため、検索エンジンにとって重要な手がかりとなるのです。

3.2. テキスト関連のタグ

テキストに関連するタグとして頻繁に使われるのが、段落を作るための<p>タグや、改行を行う<br>タグです。また、テキストの一部を強調したいときには<strong>タグを用いることが推奨されます。実際には、テキストは主に<p>タグの中に書かれ、その中で必要に応じて他のタグを組み合わせて使います。

3.3. リンクと画像のタグ

リンクや画像を挿入するためのタグも非常によく使われます。リンクを作るためのタグは<a>で、これを使って他のページへのリンクを作ります。画像を挿入するための<img>タグは、ウェブページにビジュアルな要素を追加するために不可欠です。これらのタグがあることで、テキストだけのモノトーンなページから、情報を伝えるだけでなく見た目も楽しいウェブページへと生まれ変わります。

これらの基本的なタグを使いこなすことで、より豊かなコンテンツを作ることができるようになります。次の節では、これらの基本的なタグを使って、リストやテーブルといったより複雑な構造を持つコンテンツの作り方について解説します。

4. HTMLでのリスト表現

HTMLには情報をリスト形式で表現するための便利な方法があります。 リストとは言っても種類があり、具体的には「順序付きリスト」と「無順序リスト」の2種類を主に使用します。これらのリストは項目ごとに分けられた情報を整理し、視覚的に表現する役割を果たします。

4.1. 順序付きリスト

まずは順序付きリストについて解説します。順序付きリストとはその名の通り、項目が一定の順序、例えば1, 2, 3といった番号やアルファベット順で表現されるリストのことを指します。これはHTMLではオーダードリストとも呼ばれ、「ol」タグで生成します。

<ol>
  <li>項目1</li>
  <li>項目2</li>
  <li>項目3</li>
</ol>

上記のコードは番号付きのリストを表現します。「li」タグはリストアイテムの略で、リストの1項目を示します。

4.2. 無順序リスト

次に無順序リストです。無順序リストは順序付きリストとは違い、特定の順序を持たない項目のリストのことを指します。HTMLではアンオーダードリストとも呼ばれ、「ul」タグで表現します。

<ul>
  <li>アイテムA</li>
  <li>アイテムB</li>
  <li>アイテムC</li>
</ul>

上記のように「ul」タグと「li」タグを組み合わせることで、順序のないリストを作成することができます。これらのリスト表現は情報を整理し、ユーザーにとって見やすいコンテンツを作る上で非常に役立ちます。

5. テーブル作成の基本

HTMLを使ってウェブページにテーブルを表示させる能力は、情報を整理し視覚的に理解しやすく伝達するために不可欠なスキルです。ここではテーブル作成の基本について解説します。

5.1. テーブル作成の流れ

テーブルは、縦の列と横の行が交差する点にデータを配置することで情報を整理します。HTMLでテーブルを作成するためには、まず<table>タグを使ってテーブル領域を作ります。次に、<tr>タグを使って行を作り、その行の中に<td>タグを使ってデータを挿入します。

<table>
    <tr>
        <td>データ1</td>
        <td>データ2</td>
    </tr>
</table>

このコードは1行2列のテーブルを作成します。

5.2. 行と列の作り方

行は、<tr>というHTMLのタグを使って作ります。trの文字はテーブルの行を示しています。

次に、その中に<td>タグを作成しデータを挿入します。tdの文字はテーブルのデータを意味しています。

<table>
    <tr>
        <td>データ1</td>
        <td>データ2</td>
    </tr>
    <tr>
        <td>データ3</td>
        <td>データ4</td>
    </tr>
</table>

このようにすると2行2列のテーブルが作成できます。新たな行を追加する場合は、<tr>タグで囲まれた部分をコピーして、データを必要なものに置き換えます。

5.3. テーブルに見出しをつける

テーブルには見出しを設定することができ、その場合は<th>タグを使用します。thの文字はテーブルのヘッダーを意味しています。見出しを設定することで、テーブルデータの内容が一目でわかるようになります。

<table>
    <tr>
        <th>見出し1</th>
        <th>見出し2</th>
    </tr>
    <tr>
        <td>データ1</td>
        <td>データ2</td>
    </tr>
    <tr>
        <td>データ3</td>
        <td>データ4</td>
    </tr>
</table>

このようなコードで、2列の見出しとそれに続く2行のデータを持つテーブルが作成できます。

6. フォーム作成の基本

インターネット上で情報を送受信するための重要な手段として「フォーム」が存在しますが、ここではその基本となる部分を解説します。

6.1. フォームとは

HTMLのフォームとは、ユーザーがウェブサイト上で情報を送信するための一連の項目を提供する機能を言います。フォームは通常、テキストボックス、ラジオボタン、チェックボックス、サブミットボタンなどから構成され、これらを使ってユーザーは必要な情報を提供します。

6.2. フォーム作成の基本的な流れ

基本的なフォームの作成は、まずは

タグを使うことから始まります。この
タグは、ユーザーが入力する領域をHTML上で定義します。その次に、フォームの具体的な部品を作るためにタグを多用します。そして、ユーザーが情報を確定して送信するボタンを作るためにも、タグを使います。ただし、ここではtype属性に”submit”を指定してボタン化します。このように、
タグとタグの組み合わせで最もシンプルなフォームが作れるわけです。

6.3. フォーム内の各部品の作り方

フォームの部品には以下のようなものがあります。

テキストボックスは、タグのtype属性に”text”を指定します。

<input type="text">

チェックボックスは、type属性に”checkbox”を指定します。

<input type="checkbox">

ラジオボタンは、type属性に”radio”を指定します。同一のname属性を持つラジオボタンはグループ化され、そのグループ内で1つだけ選べるようになります。

<input type="radio" name="radio-group1">

フォーム内部品の作成は非常に繊細なスキルでもありますが、この基本を理解すれば明確なフォームを作り上げることが十分可能です。

7.HTMLでのスタイルシート(CSS)の利用方法

Webページをデザインするためには、HTMLに加えてスタイルシートであるCSSが必要となります。このセクションでは、CSSの基本的な利用方法を学びましょう。

7.1. CSSとは

CSSは「Cascading Style Sheets」の略で、HTMLやXML文書の見栄えやレイアウトを指定するための言語です。HTMLを通じて構築されるウェブページの骨組みに、配色、フォントサイズ、レイアウトなどの設定を可能にします。

7.2. インラインスタイルとスタイルシートの利用

CSSは、「インラインスタイル」と「スタイルシート」の二つの形式で利用することが可能です。

インラインスタイルは、直接HTMLタグにスタイルを定義します。この方法はHTML内に直接CSSを書く方法で、以下のようなコード形式になります。

<p style="color: red">これは赤文字です。</p>

スタイルシートは、スタイルを一つの場所にまとめて記述し、HTMLファイル全体で利用できるようにします。外部CSSファイルを作成し、HTMLファイルにリンクします。外部スタイルシートの利用は次のようなコードとなります。

<link rel="stylesheet" type="text/css" href="styles.css">

これにより、HTMLファイルから分離した形でデザインを制御できます。

7.3. HTMLでのクラスとIDの利用方法

クラスとIDを使用することで、スタイルシート内の特定のスタイルを特定のHTML要素に適用することが可能となります。

クラスは同じスタイルを複数の要素に適用するために使われます。クラスはドット(.)で始まり、複数のHTML要素に同じクラス名を設定して使用します。

.sampleClass { color: blue; }

以上のように、CSSで設定した「sampleClass」をHTML要素に付与することで、当該要素の文字色が青色になります。

IDは1つの特定の要素にスタイルを適用するために使用します。一つのHTMLページ内で同じIDを複数持つことは許されていません。IDはシャープ(#)で始まることが特徴です。

#sampleID { color: green; }

上記のような設定で、「sampleID」が適用されたHTML要素の文字色は緑色になります。

8. SEO向けHTMLの書き方

現代のウェブサイト作成には、SEO(Search Engine Optimization)という考え方が欠かせません。一体SEOとは、どのようなものなのでしょうか。また、SEO対策に役立つHTMLタグは具体的にどのように使用するのでしょうか。続けて、SEOに最適化したコンテンツ作成のポイントについても詳しく見ていきましょう。

8.1. SEOとは

SEOとは、検索エンジン最適化のことを指します。具体的には、ウェブサイトが検索エンジンの結果ページ(SERP)で高い位置に表示されるように、そのウェブサイトのコンテンツや構造を整えることを意味します。検索結果の上位に表示されることで、ウェブサイトの訪問者数や知名度、利益を増加させることが可能となるわけです。

8.2. SEO対策に役立つHTMLタグの利用方法

次に、SEO対策に役立つHTMLタグの利用方法について見ていきましょう。以下では主に、titleタグ、metaタグ、headerタグの3つに焦点を当てて解説します。

titleタグは、ウェブページのタイトルを定義します。検索結果ページに表示されるタイトルとしても機能し、訪問者や検索エンジンがページの内容を理解するために重要な要素となります。

一方、metaタグは、ページのメタデータを定義するために使用します。特に、「description」属性を用いるとページの要約を提供できます。これもまた、検索結果ページに表示され、ユーザがそのページの内容を一目で理解するために有効な手段となります。

最後に、headerタグは、ページ内の各セクションの見出しを定義します。これにより、検索エンジンはページの構造と主題を理解することができます。特に、「h1」から「h6」までの各レベルのheaderタグを適切に使用することが重要です。

8.3. SEOに最適化したコンテンツ作成のポイント

最後に、SEOに最適化したコンテンツを作成するためのポイントを見ていきましょう。

まず、キーワードの適切な使用が必要です。ユーザが検索するときに入力するワードを意識し、それらを適切な頻度でコンテンツ内に含めることが重要です。ただし、キーワードを無理に詰め込みすぎると、検索エンジンによってペナルティを受ける可能性があるため注意が必要です。

次に、コンテンツの質も重要なポイントです。ユーザにとって有益な情報を提供し、他のサイトと差別化を図ることが求められます。また、コンテンツは定期的に更新し、最新の情報を提供することも重要です。

最後に、URL構造にも注意が必要です。URLは検索エンジンがページの内容を理解するための手がかりともなるため、意味のある構造にすることが推奨されます。

以上が、SEO対策の基本となるHTMLの書き方やコンテンツ作成のポイントです。これらを理解し、適用することで、ウェブサイトの検索エンジンのランキングを改善することができます。

9.HTMLを用いた実践的なウェブページ作成

これまで学んできたHTMLの基本的な知識を使って、具体的なウェブページの作成に挑戦してみましょう。まずはプロジェクトの立ち上げから始めます。

9.1. プロジェクトの立ち上げ

ウェブページ作成の初めの一歩は、プロジェクトの立ち上げです。まずは、プロジェクトの目的を明確にし、それに必要なHTMLファイルやCSSファイル、画像ファイルなどのリソースを整理していきます。この段階で、プロジェクトのディレクトリ(フォルダ)を作成し、必要なファイルを用意すると、後の作業がスムーズになります。また、この段階でSEOの観点からページのキーワードを設定するなど、基本的な計画を立てることも大切です。

9.2. ページの構造設計とコーディング

次に、ページの構造設計とコーディングに進みます。ここで大切なのは、設計図(ワイヤーフレーム)を作成することです。設計図を元にHTMLでマークアップし、各部分の配置を決めていきます。ヘッダー、サイドバー、メインコンテンツ、フッターなど、ウェブページを構成する重要な要素を配置し、その中にテキストや画像を挿入していきます。

この段階で重要となるのがセマンティックなHTMLの記述です。これは、各要素がどのような役割を果たしているのかを明確に示すことで、SEOに有利であり、またアクセシビリティも向上します。例えば、<header><nav><main><footer>などのセマンティックなHTML5のタグを使うと、ウェブページの構造を明確に表現することが出来ます。

9.3. 完成したウェブページの公開方法

ウェブページが完成したら、次は公開の準備です。ウェブページをインターネット上で公開するためには、ウェブサーバーにファイルをアップロードする必要があります。ウェブサーバーは、自分でレンタルしたり、ウェブホスティングサービスを利用したりするなど、その用途に合わせて選ぶことが出来ます。

また、公開後にはSEO対策が重要です。あらかじめ設定していたページのキーワードや、HTMLのマークアップが適切であることを確認しましょう。そして、Googleなどの検索エンジンにウェブページを認知させるためには、サイトマップの提出や検索コンソールへの登録などが有効です。

以上が、実践的なウェブページの作成と公開までの流れです。学んだことを活かし、自分だけのウェブページを作ってみましょう。

10.まとめ

この記事を通して、みなさんはHTMLの基本的な知識と、その活用方法について理解できたことでしょう。本記事は、初心者が順序立ててHTMLを学ぶために作成されたものであり、それぞれのセクションは具体的なコンテンツやサンプルコードと共に、HTMLの様々な側面を網羅しています。

HTMLの基本構造から始まり、テキストのフォーマット、リンクの作成方法、画像の挿入方法、リストとテーブルの作成方法、フォームの作成、そしてシタイルシート(CSS)の利用方法について学びました。それぞれはウェブページ制作の基本を形成します。

さらに重要なこととして、SEO向けのHTMLの書き方についても触れてきました。これは、作成したウェブページが検索エンジンの上位に表示されることを目指すための重要な戦略です。

最後のセクションでは、これまでに学んだ知識を生かして実践的なウェブページを作成する方法について学びました。これらの知識と技術を組み合わせることで、自分だけのウェブページを作ることが出来ます。

今後は、この基本的な知識を活用して、さらに多くの可能性を探求してください。あなたが学び続けることで、より魅力的なウェブコンテンツを作成し、サイバースペースに貢献することが可能となります。

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